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子どもの 歯について|ともに育つ・育む!

歯が生えてくると嬉しい反面毎日の歯みがきが悩みの種に。子どもの歯にまつわる疑問や不安を茂木瑞穂先生にお聞きしました。

月齢に適した 歯のケアが大切!

月齢や歯の状況に応じて歯のケア方法は異なります。

❶3か月~6か月頃
指で口の周りを触ったり清潔なガーゼで顎堤(歯が生える歯肉の盛り上がり)を拭ったり、歯みがきの準備を。赤ちゃんに自分の指以外の何かが口の中に入ってくることに慣れてもらうためと、ママやパパに子どもの口の中を知ってもらうためです。

❷6か月~1歳頃
薄味の離乳食なら歯垢はあまり付かないので、清潔なガーゼで歯を挟み磨きしてあげましょう。薄味で育てていれば0歳台での虫歯はほぼ見受けられません。

❸上下の前歯が合計8本生えてきた頃(約1歳)~
本人用歯ブラシ(ガードが付いて喉を傷つけない形のもの)と仕上げ磨き用歯ブラシ、子供用フロスの3点を用意しましょう。本人はまだ磨けませんが、食後に歯を磨くという習慣づけになり、歯ブラシを噛むことで唾液分泌が促されます。上の前歯の歯間は、この年齢で一番虫歯になりやすいので、フロスがおすすめです。

歯みがきが嫌にならない 4つのポイント

歯みがきは毎日のことなので、親も子もストレスなく行いたいです。嫌がるからとあきらめず、根気よく対応しましょう。

❶[ママ、パパは笑顔で!]
ママやパパが鬼の形相で仕上げ磨きをしていると、子どもは「これから怖いことが起こるのでは?」と勘違いして、ますます歯みがきが嫌いになります。笑顔で鼻歌を歌いながら磨けるくらいの余裕を持って、「大きなお口を開けられたね!」「見やすいよ!」などと褒めてあげてください。

❷[3歳までは模倣の時期]
ママやパパが楽しそうに歯みがきをしている姿や、ぬいぐるみを使って歯みがきをしているところを見せて、「〇〇ちゃんもやってみよう!」と声かけをしましょう。

❸[3歳からはコミュニケーションをとりながら]
子どもに手鏡を持たせ、「お口の中にバイキンマンいるかな~?」と声をかければ、大きな口を開けてくれます。そのすきに、「ママがバイキンマンをやっつけるね!」などと声掛けをしながら、手早く磨きます。実際にやることを見せて説明することが大切です。

❹[仕上げ磨きの練習は、午前中の機嫌がよい時に]
子どもは夕方になるとグズグズしがち。午前中の機嫌のよい時に練習すると成功体験にもつながります。いきなり歯ブラシではなく、お口に触って、できることから始めてください。機嫌のよい時にフロスまでしっかり行うのもおすすめです。

虫歯にさせないため 生活習慣も見直しを

虫歯になるのは、虫歯菌が砂糖を分解して酸を産生し、その酸によって歯が溶かされるから。唾液は、その酸を中和して歯が溶けないような環境に戻したり、一度溶け出してしまったカルシウムなどを歯の表面に戻したりしてくれます。だらだら食べ飲みすると唾液の働く時間がなくなり、虫歯の原因に。規則正しい食生活をしているだけで虫歯予防になります。また3歳まではできるだけ薄味に。糖分摂取のポイントは、“あげ方”と“質(内容)”です。市販のお菓子やジュースもできるだけ控え、天然の食物で糖分を取らせてあげましょう。

子どもの“歯ぎしり”は 歯並びに影響する?

子どもの歯ぎしりが見られるのは、まず乳歯の奥歯が生えてくる1歳半~3歳頃。歯茎を突き破って生えてくるのでむず痒かったりするためでしょう。次は第一大臼歯が生えてくる6歳頃。6歳臼歯の萌出に伴い、顎も劇的に成長するので、どこで咬もうか試していたりもしますが、卒園や入学など環境も劇的に変化し、ストレスも感じていると思います。歯並びにはほとんど影響しないので、心の成長や歯が生え終わるのを見守ってあげてください。

仕上げ磨きの3つのポイント

教えてくれたのは… 

小児歯科学会専門医指導医
歯学博士 茂木 瑞穂 先生

国立東京医科歯科大学小児歯科学分野にて15年以上にわたり臨床、教育、研究を行う。現在はフリーランスとして診療の傍ら、講演会や執筆活動などで活躍中。NHK Eテレ「すくすく子育て」出演、「プレジデントベイビー0歳からの知育大百科」執筆ほか。3児の母。

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この記事を書いた人

まみたん編集部

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